藤倉 大
「Akiko's Piano」
SONY MUSIC JAPAN INTERNATIONAL より3月24日リリース!
Placeholder Picture

昨年8月に広島「平和の夕べ」で演奏された、被爆ピアノが奏でる協奏曲「藤倉大:Akiko's Piano」のライヴ録音がCDリリースされます。

広島の被爆75年という節目の年となった2020年8月、広島で広島交響楽団による「平和の夕べ」コンサートが2日にわたって行われ、そこで藤倉大の新作ピアノ協奏曲「Akiko's Piano」が初演されました。
この「Akiko's Piano」は、広島にある被爆した「明子さんのピアノ」が奇蹟的に修復されて保存されていることを知った藤倉大が、そのピアノからインスパイアされて作曲したもので、彼の「ピアノ協奏曲第4番」にあたります。そしてこの曲の初演は、藤倉からの献呈を受けたマルタ・アルゲリッチを迎えて行われる予定でしたが、コロナ禍により来日が叶わず、かわって広島出身の萩原麻未によって初演されることとなりました。
この被爆ピアノは、協奏曲のカデンツァ部分に使用されています。

このライヴ録音が、3月24日にソニー・ミュージックジャパンインターナショナルからリリースされることになりました。
当CDにはこのほか、昨年がメモリアル・イヤーだったベートーヴェンの弦楽四重奏曲の弦楽合奏版や、世界最高のメゾ・ソプラノの一人、藤村実穂子が歌ったマーラーの歌曲、そして齋藤秀雄によって管弦楽用にアレンジされたバッハの「シャコンヌ」が収録されています。
未来への希望が感じられるこの作品を、ぜひお聴きください。

《収録内容》
藤倉大: ピアノ協奏曲第4番「Akiko's Piano」
(ピアノ:萩原麻未)
ベートーヴェン: カヴァティーナ~弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 op.130より
マーラー:歌曲集「亡き子をしのぶ歌」(メゾ・ソプラノ:藤村実穂子)
J.S.バッハ(齋藤秀雄編): シャコンヌ~無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番より
指揮: 下野竜也
管弦楽: 広島交響楽団

レーベル:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
録音:2020年8月5日&6日 広島文化学園HBGホール (ライヴ録音)

SONY Music Japan

Akiko's Pianoについて
Placeholder Picture

<藤倉大 プロフィール>
大阪に生まれ、15歳で単身渡英。ザルツブルク、ルツェルン、BBCプロムス等の音楽祭、欧米のトップ・オーケストラから国際共同委嘱を依頼され、ブーレーズ、エトヴェシュ、ドゥダメル、ムローヴァ、ケラス、小菅優らが作品を初演・演奏している。ヴェネツィア・ビエンナーレ音楽部門銀獅子賞、芸術選奨音楽部門文部科学大臣新人賞、アイヴァー・ノヴェロ賞等受賞多数。オペラの国際的評価も高く2015年に《ソラリス》、18年に《黄金虫》を世界初演。現在3作目の世界初演等が控えている。録音はソニーミュージックや自身が主宰する音楽レーベルMinabel Recordsから、楽譜はリコルディ・ベルリンから出版されている。

© Alf Solbakken
Placeholder Picture
© Marco Borggreve

<萩原 麻未 プロフィール>
2010年第65回ジュネーヴ国際コンクール〈ピアノ部門〉において、日本人として初めて優勝。年によって1位を出さないこの伝統あるコンクールでの8年ぶりの優勝となった。
 広島県出身。第27回パルマドーロ国際コンクールにて史上最年少の13歳で第1位。
 広島音楽高等学校を卒業後、文化庁海外新進芸術家派遣員としてフランスに留学。パリ国立高等音楽院及び同音楽院修士課程、パリ地方音楽院室内楽科、モーツァルテウム音楽院を卒業。
 現在、日本、フランスを中心に、スイス、ドイツ、イタリア、ベネズエラ、ベトナムなどでソリスト、室内楽奏者として演奏活動を行っている。これまでに、NHK響、大阪フィルといった国内主要オーケストラのほか、ジョナサン・ノットら数々の著名な指揮者とも共演。
 パスカル・ロフェ指揮/スイス・ロマンド管、フランス国立ロワール管、フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮/南西ドイツ放送響、リュウ・シャオチャ指揮/フィルハーモニア台湾、ディートリヒ・パレーデス指揮/エル・システマ・ユース・オーケストラ・オブ・カラカスなどとも共演を重ねている。
 また、スイスのグシュタード・ニューイヤー・フェスティバル、ジュラ・フェスティバル、フランスのペリグー・ノワール・フェスティバル、ラ・ロック・ダンテロン、ラ・フォル・ジュルネ(ナント/日本)等の様々な音楽祭に招かれる。
 近年では広島市民賞のほか、ひろしまフェニックス賞特別賞、ミュージックペンクラブ・新人賞、第13回ホテルオークラ音楽賞、第 22 回新日鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞、第22回出光音楽賞、文化庁長官表彰(国際芸術部門)、第46回東燃ゼネラル音楽賞(奨励賞)など多数受賞。
 メディアでは「題名のない音楽会」「らららクラシック」「クラシック倶楽部」「名曲アルバム」等のテレビ、ラジオ番組にも多数出演している。

Placeholder Picture

<下野竜也プロフィール>
1969年鹿児島生まれ。鹿児島大学教育学部音楽科を経て、桐朋学園大学音楽学部附属指揮教室で学ぶ。1996年にはイタリア・シエナのキジアーナ音楽院でオーケストラ指揮のディプロマを取得。1997年大阪フィル初代指揮研究員として、(故)朝比奈隆氏をはじめ数多くの巨匠の下で研鑽を積む。1999年文化庁派遣芸術家在外研修員に選ばれ、ウィーン国立演劇音楽大学に留学、2001年6月まで在籍。

2000年東京国際音楽コンクール<指揮>優勝と齋藤秀雄賞受賞、2001年ブザンソン国際指揮者コンクールの優勝で一躍脚光を浴びる。

国内の主要オーケストラに定期的に招かれる一方、ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管、ミラノ・ヴェルディ響、ストラスブールフィル、ボルドー管、ロワール管、ウィーン室内管、カンヌPACA管、チェコフィルハーモニー管、シュツットガルト放送響、南西ドイツフィルコンスタンツ、シリコンバレー響をはじめとした国際舞台での活躍も目覚ましい。

2006年、読売日本交響楽団の初代正指揮者に迎えられ、2013年4月から17年3月まで同団の首席客演指揮者を務める。2011年、広島ウインドオーケストラ音楽監督に就任、14年4月から京都市交響楽団常任客演指揮者、17年4月からは同常任首席客演指揮者となる。2017年4月、広島交響楽団音楽総監督に就任した。

霧島国際音楽祭、サイトウ・キネン・フェスティバル松本をはじめ、数多くの音楽祭にも参加。近年はオペラの分野でも新国立劇場、日生劇場、二期会をはじめとした注目の公演で指揮を務めている。

これまでに出光音楽賞、渡邉曉雄音楽基金音楽賞、新日鉄音楽賞・フレッシュアーティスト賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞、芸術選奨文部科学大臣賞、MBC賞、東燃ゼネラル音楽賞奨励賞、南日本文化賞特別賞などを受賞。鹿児島市ふるさと大使、おじゃんせ霧島大使。

2017年4月、京都市立芸術大学音楽学部指揮専攻教授に就任した。

Placeholder Picture

<広島交響楽団プロフィール>
1963年に「広島市民交響楽団」として発足。1970年に名称を「広島交響楽団」とし、1972年のプロ改組以来、国際平和文化都市“広島”を拠点に、”Music for Peace ~音楽で平和を ” を旗印として活動するプロオーケストラ。
 創立指揮者として1964年、初代常任指揮者に井上一清(現・名誉創立指揮者)、1976年、初代音楽監督に田頭徳治が就任し、1984年に日本音楽界の重鎮であった渡邉曉雄を音楽監督・常任指揮者に迎えるまで、楽団の草創期を支えた。渡邉曉雄の就任は楽団の根幹を確かなものとし、その後、高関健(1986年)、田中良和(1990年)、十束尚宏(1994年)の各氏が音楽監督・常任指揮者を歴任し、その精神を受け継いだ。1998年秋山和慶が首席指揮者・ミュージックアドバイザーに就任、2004年から2016年まで音楽監督・常任指揮者を務め、2017年終身名誉指揮者に就任。1995年から2002年の間、飯森範親、小田野宏之、渡邊一正の各氏が正指揮者を、2002年から2004年まで金洪才が専属指揮者を務めた。また2008年から2014年まではエヴァルド・ダネル、ヘンリク・シェーファーが首席客演指揮者を務めた。
 2017年4月から音楽総監督に下野竜也、首席客演指揮者にクリスティアン・アルミンクが就任。
 海外公演として、1991年「広響国連平和コンサート」(ウィーン、プラハ)、1997年フランス「ノルマンディーの10月音楽祭」(ルーアン、ル・アーブル)、2003年ロシア・サンクトペテルブルク公演(建都300周年記念事業)、2005年10月韓国公演(日韓友情年2005事業としてソウル、プサン、テグの3都市)など、各地で平和と希望のメッセージを発信し続けている。
1993年、初の東京・大阪公演を行い、以後東京公演としてすみだトリフォニーホールでの「地方都市オーケストラフェスティバル」に定期的に参加した。
2007年自主制作レーベル“PEACE RECORD”をスタートし、チャイコフスキー:3大バレエセレクションをリリース。その後フォンテックとの共同により、リムスキー=コルサコフ:シェエラザード、ラフマニノフ:交響曲第2番、シベリウス:交響曲第2番、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界から」、ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集のCDをリリースした。
 現在は年10回の定期演奏会、呉・福山・廿日市・島根・東広島での地域定期や「ディスカバリー・シリーズ」をはじめ、県内におけるオーケストラ音楽鑑賞教室、市内8区を巡回する「マイタウンオーケストラ広響」、広島市との共催による「音楽の花束」名曲シリーズを行っている。他に、文化庁からの指定を受けて全国各地を巡回する学校公演や各種依頼公演、小編成によるアンサンブルを含むと年間約140 回に及ぶ公演を行っている。2001年度から文化庁の助成を受け、我が国の芸術水準向上と地域の文化を牽引する芸術団体として、今後一層の活躍を期待されている。
2011年4月より公益社団法人としての認定を受け、学生インターン・シップの受け入れや、各種ワークショップ、講義、楽器教室やセミナーのほか、全国から注目を集める「P3 HIROSHIMA」として地元プロ団体、広島東洋カープ、サンフレッチェ広島とのコラボレーションによる幅広い地域社会貢献活動を行っている。特に、子どもたちや地域の方々のもとへ積極的に出かけ、生の演奏を届ける活動を「音楽の芽プロジェクト」として発信している。
2012年、プロ改組40周年としてメシアン「トゥーランガリラ交響曲」を成功させ、2013年の創立50周年にはストラヴィンスキー「春の祭典」や世界的チェロ奏者ミッシャ・マイスキーを招聘した初の2日間公演など、意欲的なプログラムで各方面から高い評価を受けた。2015年8月、被爆70年として広島とサントリーホール(広響初)で行われた「平和の夕べ」コンサートでマルタ・アルゲリッチと協演し、大成功をおさめた。特にサントリーホール公演では天皇・皇后両陛下のご臨席を賜り、天覧公演となった。これを機にアルゲリッチに広響「平和音楽大使」の称号を贈り、相互に世界平和のための音楽活動を続けることを約束した。
2016年4月にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターのフォルクハルト・シュトイデがミュージック・パートナーに、2019年7月に細川俊夫がコンポーザー・イン・レジデンスに就任した。
これまでに「広島市政功労賞」「広島文化賞」「広島ホームテレビ文化賞」「地域文化功労者賞(文部大臣表彰)」「第54回中国文化賞」「第17回県民文化奨励賞」「第5回国際交流奨励賞」「文化対話賞(ユネスコ)」「広島市民賞)」を受賞。