Shakuhachi Five


首振り三年ころ八年、と言われる尺八。
「それやのに、首振り5分やん!」
随分前に、なぜか安い尺八を購入した僕。
遊びで息を吹きかけ、何かしらの音が出たー!
と家で遊んでいた時、それを眺めていた母がそう言った。

「ころころ」という尺八のソロは書いた事があった。
今回は尺八5本だ、
そんなに沢山尺八が集まるってどんな感じだろう、
とちょっと想像ができなかった。

五人で、その「首振り」をやってもらったらどんな感じかな、
とThe Shakuhachi 5の方達に実験してもらった。

その動画が送られ来た時には、
不思議な音と、変な動きで、
なんだか奇妙な団体だなと思った。
一気に「曲のオープニングはこれにしよう!」という決心がついた。

それが決まると、あとはどうやって尺八らしい音を、
尺八奏者らによって演奏し、
それを引き出して、凝縮することができるかな、
ということだ。

旨味、美味しさを凝縮しました、という感じを目指す。
それこそが作曲だ。

これも、コロナ禍の中で、
集まれる時に集まってもらい、
フェイスシールドをつけて演奏したりしてもらって色々と実験した。

五人がフェイスシールドつけて首振ってるのは、
本当に変な光景で、フェイスシールド必須にしようかな、
と思うくらいだった。

「ほら、コロナ禍ってあったじゃん。フェイスシールドって覚えてる?あれ付けて首振りまくったんだよねー」と近い将来、コロナ禍の時期を懐かしく思える日が来るといいな、と思い、コロナ禍真っ只中の2020年12月、世界初演のためにこのプログラムノートを書いている。

藤倉大