藤倉大のオーケストラ作品《グローリアス・クラウズ》が第67回「尾高賞」を受賞!

2009年のSecret Forest、2015年のRare Gravityに続き、3度目の受賞

世界で最も演奏されている作曲家の1人である藤倉大のオーケストラ作品《グローリアス・クラウズ》が第67回尾高賞を受賞致しました。

「尾高賞」は、NHK交響楽団の前身・日本交響楽団専任指揮者で作曲家でもあった尾高尚忠氏(1911-1951)の功績をたたえ、すぐれた邦人作曲家によるオーケストラ作品を顕彰するために設けられた作曲賞です。

腸内細菌をテーマにしたこのオーケストラ作品は2016から2017年にかけて作曲され、ケルンWDR交響楽団 / イル・ド・フランス国立管弦楽団 / 名古屋フィルハーモニー交響楽団共同委嘱作品として、2018年11月2日で、P.エトヴェシュ指揮、ケルンWDR交響楽団がケルンフィルハーモニーホールにて世界初演を、11月3日にはエッセンフィルハーモニーで再演を行いました。
2019年1月29日(と2月3日)には藤倉がコンポーザー・イン・レジデンスを務めているイル・ド・フランス国立管弦楽団の定期演奏会でフランス初演しています。

藤倉の尾高賞の受賞は、2009年のSecret Forest、2015年のRare Gravityに続き、3度目となります。

《グローリアス・クラウズ》は、今年5月28日(火) 東京オペラシティ コンサートホールにて開催されるNHK交響楽団「Music Tomorrow 2019」にて演奏される予定です。

Muisc Tomorrow 2019選考評

なお、2019年7月5日(金)6日(土)にはマーティン・ブラビンズ指揮名古屋フィルハーモニー交響楽団による演奏も予定しています。


ペーテル エトヴェシュ指揮ケルンWDR交響楽団の演奏は、下記リンクからお楽しみ頂けます。

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作曲家本人によるプログラムノートはこちらからご覧ください。

プログラムノート


『第67回尾高賞 受賞によせて』
 藤倉 大

 この度《グローリアス クラウズ》を尾高賞に選んで頂き有難うございます。
 今回の賞の対象とされる去年1年で世界初演された僕のオーケストラの作品はちょっと多めで4つもありました。《ピアノ協奏曲3番「インパルス」》《ゴースト オヴ クリスマス》《チェロ協奏曲(オーケストラ版)》と《グローリアス クラウズ》なので、賞をいただけるチャンスは今年はいつもより多かったのかもしれませんね。
 実はこの《グローリアス クラウズ》は悩みに悩んで、1年近くかけて書いたオーケストラ作品です。世界初演は指揮者の都合で急遽2年の延期になったりしましたが、運が良いことにこの作品は3つのオーケストラからの共同委嘱で、ドイツ初演の予定だったものが世界初演になり、など、せっかく長く時間をかけて書いたのに実際に音になるのを聞くまではかなり時間がかかりました。
 作品は細菌の世界の話で、これに関してはかなりなレベルの研究をしました。色んな人にインタビューしたり、ツィッターで科学者に絡んでみて色々聞いたり。
 ちょうどこの作品のフランス初演が3つ目の共同委嘱先のオーケストラによって今月末演奏されます。そちらのプログラムノートはその世界の専門の科学者が書いてくださりました(僕のサイトでも読めます)。
 と言うわけで、かなりスムーズに進まなかったこのプロジェクト、こうして尾高賞をいただけると言うことでNHK交響楽団によって演奏される、と言うこともあり、なんだか救われたように感じます。
 ありがとうございました。


今後も藤倉大の活動にご注目くださいます様、お願い申し上げます。

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