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© Seiji Okumiya

Dai Fujikura wins 
33rd Music Pen Club Awards, Contemporary Music category!!

藤倉大が2020 年度
第 33 回ミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞!

from Music Pen Club Award judging panel:

“His works, notable for their vivid sound-worlds are performed internationally. Since 2017, he has been Artistic Director of "Born Creative Festival", the festival has become THE place for everyone to experience new music.

In 2020, he premiered several new pieces in response to the global pandemic, alongside two major works. These are the opera "A Dream of Armageddon", depicting the constant threat of totalitarianism, and "Piano Concerto No. 4 - Akiko's Piano", which was inspired by the piano of a young girl killed by the atomic bomb, and which poses an everlasting question to humanity through music.

His "Longing from afar", which can be tele-performed under lockdown, was played by many musicians all over the world.

His work is commended, both for his artistic achievements and for symbolizing the year 2020.”

ミュージック・ペンクラブ音楽賞選考委員のコメントより

響きへの鋭敏なセンスが生むその作品は世界各国で演奏されている。 2017 年から芸術監督をつとめるボンクリ・フェスも、新しい音楽に 触れる場となっている。さらに 2020 年には、パンデミックの世界を 考えさせる新作が続けて初演された。全体主義の脅威を描くオペラ 「アルマゲドンの夢」、原爆の犠牲となった女性の遺品のピアノにイ ンスパイアされた「ピアノ協奏曲第 4 番『Akiko's Piano』」は、永劫 不変の人類の課題を、音楽を通じて問うものだった。また「Longing from aftar」はロックダウンの状況下、テレワークで合奏できる曲として作られ、多数の音楽家が演奏した。これまでの実績、また 2020 年という年の象徴という意味におい ても、その活動は称賛に値するものである。(山崎浩太郎)

http://musicpenclub.com/prize/prize33.pdf

「この度は、第33回ミュージック・ペンクラブ音楽賞をいただき、大変嬉しく思います。
 特別に今回嬉しいなと思うのは、2020年、人間が経験したことのないコロナ禍の中で世界初演上演されたオペラ《アルマゲドンの夢》。
 あの時期にこんな大規模の新作オペラを、フルステージで世界初演するなどということは、世界中探してもこれだけだったでしょう。
 あと、8月5日、6日にあった広島原爆投下75周年「平和の夕べ」コンサートで世界初演された《Akiko's Piano》。これは決して延期するわけにいきませんでした。これらを、世の中がどんな状態になっても上演、初演してみせる、と実現に持っていった広島交響楽団、新国立劇場は素晴らしいと思います。こんな時にこそ音楽は絶対に必要だ、との証明のように。
 それに加えて、僕個人としては、イギリスの長いロックダウン中に書くことができた、リモート演奏のための作品《Longing from afar》。今までこんな作品は書いたことがなく、僕の作曲の世界にとっての新しい「枝」が加わった、と思います。この経験のお陰で、今年放映されたNHKの新しい子供番組「おんがくのおもちゃばこ」も作ることができましたし、コロナ禍のロックダウン生活は、これからの僕の作曲の視点を大きく広げる経験となりました。
 そんな普通ではない時期の僕の音楽活動にこうして焦点を当てていただき、ありがたく思います。

藤倉大」

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オペラ「アルマゲドンの夢」Opera "A Dream of Armageddon"

Akiko's Piano (Cadenza) カデンツァ「Akiko's Diary」:

Longing from afar (Gagaku version):

Born Creative Festival ボンクリフェス:

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Music Pen Club Award

The Music Pen Club Japan was set up in 1966 by 40 members in order to protect the rights of the writings of music critics and journalists in Japan. The name of the organization then was The Music Writers Association, consisting of the members in the classical & popular music fields, and audio specialists.
This organization is the sole organization in Japan to be set up by music critics and journalists. We have held to enhance our music culture with our writings as our prior goal.

In recent years, our activities have expanded to general cultural activities too. There are various types of members now, such as songwriters, literature critics, DJs, music scholars, music producers, and many other personnel involved with writings on music.
In 1994, we changed our name from The Music Writers Association to The Music Pen Club Japan. We have approximately 200 members at the present.

《ミュージック・ペンクラブ音楽賞》は、約160名の会員を擁するミュージック・ペンクラブ・ジャパンが毎年発表している音楽賞です。当会は、「クラシック」「ポピュラー」「オーディオ」の三分野のもと、音楽関係の言論・執筆活動に携わっている評論家、ミュージック・ライター、音楽学者、作曲家、演奏家、文芸評論家などで構成されています。

《ミュージック・ペンクラブ音楽賞》の制定は、1987年に遡り、その旧名称を「音楽執筆者協議会賞」と称しました。

1966年、ミュージック・ペンクラブは、会員の原稿料権益を守る目的から「音楽執筆者協議会」として発足、翌年実質的に活動をスタートさせました。時代の変化に伴い、開かれた文化団体へと脱皮していく活動の一環として、会発足後20年を経た1987年、音楽賞制定の運びとなりました。

1994年、「音楽執筆者協議会」は、「ミュージック・ペンクラブ・ジャパン」へと名称を変更しました。会の名称変更に伴い、会が発表する音楽賞の内容が検討し直され、1997年度からは、賞の名称も《ミュージック・ペンクラブ賞》へと変更。さらに2005年度からは≪ミュージック・ペンクラブ音楽賞≫となり現在に至っています。

ミュージック・ペンクラブ音楽賞の特徴:

ミュージック・ペンクラブ・ジャパンは、音楽に専門的に関わる独立した書き手によって運営されている団体です。従って、この賞は、幾つかの点で既存の多くの音楽賞にはない特徴を持っています。

本賞は、少数の選考委員が選ぶ従来型の賞とは異なり、約160名の全会員による自主投票によって選定されます。会員の投票権は、自らの専門領域のみならず、他の分野にも及びます。それは、今日、音楽文化のジャンル分けが意味を持たなくなっている状況に呼応し、会員相互の分野を越えた交流をはかっている、当会の性格を端的に示しています。