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この曲の最初のアイデアは、一つの音の粒からはじまり、その粒の大きさがだんだんと大きくなったり小さくなったりする、、、というイメージから始まりました。もちろん一番粒が小さいのは1音のスタッカートですが、それがだんだんと丸みを帯びた粒になったり、鋭くちいさな粒になったり、大きくなれば1音ではなく2音、3音と含む粒になる、、、、それが大きくなり最終的にはフレーズになる、というメロディーの誕生する経過みたいなのをどうしたら表わせるか、、、というのがテーマでした。
この粒の考え方は多分電子音楽のスタジオで作っていた時の経験からなると思います。作曲してる最中は、一粒一粒「彫刻」する感じでした。 そしてメロディー、これはとても難しい問題です。今回はどれかの楽器がメロディーを弾いて、他が伴奏するというようなことは一切なく、とにかく最終的にメロディー(と呼べば良いのでしょうか)は和音の連なり、でも全体的なライン、形はメロディック、、、という感じです。 その間の部分はいくつものラインがひしめき合っている用な部分がだんだんと一つになっていったり(眼科での目の検査を想像してください、だんだんとフォーカスが合ってくる感じ)その反対になったり、あと指揮者のテンポが極度に、しかも全体を通して変わります。これは僕今とても興味のある事で、指揮者のテンポは同じアッチェレランド(だんだん速くなる)あるいはリタルダンド(だんだん遅くなる)でも同じ指揮者でもコンサートホールの響きによってはやり方が違うだろうし、指揮者が違ってオーケストラが違うともっと違ってきたりもすると思います。 この最終部分に到達する為にこの作品は最初のスタッカートから始まっています。最終部分のこの部分は、僕にしては珍しく(?)とてもジューシーな、とっても脂ののった、柔らかいけど歯ごたえのある テクスチャー、、、を想像して作りました。 藤倉大 |